これが桂林名物の麺だ。

これがすげー旨かったのだ。


普通、
人というのはそれなりの雰囲気の店でそれなりのカネを払ってメシを食うと、
「あ、これ美味しい」
と思えてしまうのが大半だ。

雰囲気も食事の楽しみのうちといえば確かにそうなんだけど、
「え、こんなに高いのにこれほどの味なの?」
仮にあなたが素直にそう思ったとしても、
その料理がちゃぶ台をひっくり返したくなるほどまずくない、
ある程度の許容範囲で許せるのであれば、
あなたは、
「ケータさん、このお料理さすがに美味しいわね」
とその料理を完全肯定したり、
「ケータさんここのお店の雰囲気ステキね。お皿もオシャレだし」
と話題を味以外へ振ってとりあえず褒めたりするだろう。

というか、
そんだけ高いカネ払って喰ってるのに、
「おいケータ。これさぁ、口にできねーほどまずいよ!!」
なんて、
なかなか怖くて言えないのが確かに人情なんである。


しかしそれではいかんのである。

5元の食事でも500元の食事でも、
一度きりの食事であることに変わりはない。


この桂林麺は、
安いけど旨かった。

椎茸からダシがたっぷりとでていて、
そこへもってきてピーナッツの香ばしさと歯ごたえが心地よく加わっている。

上海から行くと、
桂林駅一個手前のホームでワゴン販売しているこの桂林麺が、
他の桂林で喰ったどの桂林麺よりも旨かった。

七味を多めにかけた方がより一層旨いということに気づいて、
帰りのホームでは七味を多めに振って食べた。

自分の舌で満足した食べ物は、
結果としてそれが安かろうが高かろうが、
旨い食べ物という事に変わりはないのである。

2002.04.14