2003 DECEMBER COLUMN
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2003.12.23  「よくある事ですね」


先週金曜日のこと。
ボクはあるデパートの地下にあるフードコートに入り昼食を取ることにした。

フードコートには様々なお店が出店していて、
食券を買って食べ物を注文するやり方が一般的なのだ。

その日はすごく寒い日だったから
「お粥を食べよう」
と思い先にお粥を注文したんですが、
「10分ほどお時間頂きますが」
と言われできあがるまでに時間があったのと、
お粥だけじゃちょっと寂しいので生煎(sheng1jian1シェンジェン)といって、
分かりやすく言うと「焼きショーロンポー」というか「焼き小型肉まん」みたいなものなのですが、
それを頼んでお粥を待つことにしたのです。

生煎を別の店で購入しテーブルへ。
すると対面テーブルの向かいに二人の女性が座っていた。

左側に青いパーカーを着た可愛い20代の女性。
右に50代の中年女性。

二人の会話を聞いていてあとで分かったんですけど左側の女性は日本人の女性で、
中国には仕事の出張か何かで数回中国に来たか、
若しくは初めて中国に来たに近いような感じだった。

中国人の中年女性の方はその日本人女性を何らかの形で受け入れている方で、
日本語が少し話せるようだった。

青いパーカーの可愛い女性も中国語がほんの少しだけ出来るようだったんだけど、
二人の会話はおばさんの少し話せる日本語に頼り切るような形でほぼ日本語だった。

話を最初にもどして、
生煎を持ってボクが席に着くとパーカーの可愛い子がボク様の生煎を見て、
「んー、この子の食べてる焼きまんじゅうみたいなの。おいしそー(キャピッ)」
って言った。

ボク
「ぴくっ。この子ぉ?」

その青いパーカーの可愛い子はボクの生煎だけじゃなくて、
ボクの隣で喰っている中国人のチャーハンなんかにも興味を示していた。
「まぁほぼ初めて中国に来て、色んなものが珍しいんだろうな」
そんなふうに思っていた。

ボクが四つあるうちの二つ目の生煎をかじる。

可愛い子
「あっ、中から肉汁があふれてるー。美味しそうだねー」

オバハン
「あれはね、生煎といって上海人はみんな食べるのよ」

可愛い子
「へぇー、そうなんだぁ」

ボク
「うむーこりゃやりにくいぞ。
彼女たちはボクのことを中国人だと思っている。
だからこんな間近でジロジロ見ながら日本語で考察できるのだな」

その通りパーカーの可愛い彼女はボクが日本語を分からないと思っているから、
目の前70cmくらいの所にいるのにでかい声でボク様の生煎を解説しながらジロジロとうかがっている。

なんでだか分からないけどタイミングを失ったボクは、
日本人であることを悟られないようにしなければいけなかった。

だからパーカーの可愛い彼女とオバハンの視線に気づかないふりしながら、
目の前にある生煎にとびっきり集中した。

そうこうしているうちにお粥ができたと、
向こうでお店のオネーサンが叫んでいる。
二つほど生煎を残したままで席を立ち香港式お粥を取りに行く。

お粥を手にして席に戻るとパーカーの可愛い彼女の解説はさらに饒舌になった。

青いパーカーの可愛い彼女
「あれ!これお粥かな。お粥だよね!おいしそー!!」

オバハン
「そうそう。中国人はこうやってね生煎とお粥をセットで食べるのが一般的なのよ」




おいおい!
こんなナイスガイの中国人なんて滅多にいるか?




あのー・・・、
これを見ている中国人の皆様に誤解されぬよう申しておきますと。
香港、台湾を除いて中国の大陸サイドというのは、
女性、
特に都市部は可愛くてオシャレな女の子が増えてきたけど、
オトコは本当にダサイ。

その日のボクは、
中身の人間がダサイのは反論の余地はないとしても、
留学時代の兄貴分が新婚旅行でイタリア・ミラノに行った時買ってきてくれたというすげーいかすシャツを着て、
洒落た細身のスーツを身にまとい、
仕立ての良いダッフルコートを上にはおって、
袖口にはクールなデザインのクロノグラフで武装していた。

まぁその格好で「ハフハフ」言いながら生煎にかぶりついていたわけですが、
一般的な中国人呼ばわりされると、
せっかく中国に来てどっぷりこっちに浸かってやっているんだから「中国人」と言われて嬉しいのか、
「日本人じゃない」と言われているみたいで悲しいのかよく分からなかった。

ボクが動揺したのは、
同じ国籍の女性からそういう風に言われたので余計だったのかもしれない。
そんなナイーヴなボクの胸の内も知らずに青いパーカーの可愛い彼女のウォッチングはさらに続く。

青いパーカーの可愛い彼女
「私も今度来たとき、ぜーったいこの子と同じ組み合わせで食べたーい」

オバハン
「そうねじゃあ明日の昼もここにしましょうか」

青いパーカーの可愛い彼女はよほどボクが喰っているお粥が気に入ったのか、
やれピーナッツが入っているだの、
細くきざんだショウガが旨そうだの、
とにかくジーロジロ見てくるんである。


目のやり場に困ったボクはとうとう日本人であることを悟られないように、
いかにも地場の中国人のように、
またを大きく広げて座り、
意味もなくキョロキョロと周りを見回しながら大きな動作でズルズルとお粥をすすり、
しまいには何か堅いものが口の中に入ったようなふりをしてそれを床に吐き捨てるマネまでしてしまった・・・。
(オレはアホか・・・。中国人のみんな、すまん)




「この子のしてる時計キラキラしてるねー。 ・・・・・・・・・・。 まぁ、ニセモノかな」









「おい、ネーチャン!」







そこまで言うことないのに・・・。(シクシク)




というわけで、
みなさんもこの青いパーカーの可愛い彼女のようにならないよう、
気をつけてくださいね。

まぁこれがど汚いオッサンやったら、
「あんたぁ、言葉に注意しいやぁ。ワイ日本人やでぇ。カァーッペ!(ツバ吐き捨て)」
くらいは言ったと思うのですが、
可愛い女性だったのでそのまま中国人を演じてしまったというところが、
やっぱりボクのアホなところですね。










2003.12.16  「佐藤琢磨」


久々にコラム書く気ありますので、
日付を跨いで連続アップです。

2.3日前に入ってきた情報だけど、
F1BARホンダチームドライバーの佐藤琢磨がプロモーションのため上海にやってくる。

ボクは行けないのだけれど、
今日の14:00から八万人体育館にて行われている自動車展覧会場にて何かイベントがあるそうなので、
時間があって興味のある人は行ってみるのも面白いかもしれない。

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今週末引っ越しをすることになった。
物件を探すのに半年以上かかった。

中国で引っ越しをするとなると一苦労だ。

日本だったらコンビニに駆け込んで、
エイブルとアパマンショップとミニミニを買い込めば大体情報は入ってくる。
間取りも紹介されているし、
物件の写真までついていたりする。

それが中国じゃもうそりゃてーへんだ。
これは体験した人じゃないと分からないと思うので、
大変さをここでダラダラとは書かないけど、
中国の場合その部屋の大家さんの存在が部屋探しにものすごく影響を与えてくる。

部屋を探す段階から大家さんの個人的事情がこちらの部屋探しを邪魔したり、
逆にスムーズに行ったり。

住み始めてからも大家さんの人柄というのは借家人にとってすごく重要なファクターだ。
変な大家に当たったりすると、
コラムをずっと読んでいる人は知っていると思いますが、大家さんに吹き込まれて近所の人から、
「外で小便垂れるアホな日本人」
呼ばわりされてしまったりするハメになる。

そこで思うのが、
この手の不動産情報を、
きちんとした間取り図と外観写真、
それに適正な価格でたくさん紹介されている情報誌なんかができたら、
それこそバカ売れなんではないかと。

不動産情報誌に限らず、
中古車情報誌の類も中国ではゼロと言っていい。

とはいってもこの中国様ですから、
その手の情報を一気にまとめてというのは難しそうだし、
仮に出来たとしても編集者は毎号毎号相当神経をすり減らすことになりそうだ。
そう考えるとやっぱし今のような形にしかなりえないのかな。


話をボクの引っ越しに戻すけど、
荷造りをそろそろ真面目にやらにゃアカンと思って、
段ボールを探し求めている。

探し求めているんだけどこれがなかなか、ない。
スーパーやコンビニを回っても大抵、
「んなもん、しるか!」
くらいの勢いで追い返されてしまう。

中国ではゴミを集めて生計を立てている人が多いけど、
(これはいわゆるホームレスじゃなくて、社会構造の中で役割分担的にこういう人達がいる )
彼らと近所界隈で段ボール争奪戦を繰り広げなければならないのだろうか。

ゴミ箱あさって段ボールを引っかき集めている変な日本人を見かけたら、
「ケータ君。引っ越し、うまく行くと良いね」
と心の中で呟いて暖かく見守ってやってください。










2003.12.16  「霞」


おとといから自宅のADSLが急にとまっちゃって、
日曜日にギャラリーを更新しようと思っていたのに、
遅れちゃいました。

Routerを引っこ抜いてModemから直接接続ソフト使ってもダメだし、
コンピューターの設定は全て見直したんだけど理由が分からなくて、
「これはもう回線の問題しかない」
と思って電話したら理由は電信局のミスだったみたいで、
昨晩クレームの電話入れたら今晩直っていました。


それにしても昨晩電信局の担当部門に電話しようと、
ADSLカードに書いてあった案内電話番号や監督電話番号それぞれ3つに電話したら、
ことごとく
「現在使用されておりません」
とかなっていたのには驚いた。

この手の電話番号をそうそうコロコロ変えて良いものだろうか。
まぁ中国だから良いのでしょうかねぇ。

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さてデジタルを使用し始めて2ヶ月が経つけど、
未だに分からないことが多い。

といっても写真の新たな分野を自分自身で開拓できるので、楽しい分からなさ?だ。
何でも初めてのことや、初めての土地、初めて会う人、というのは興味が湧く。

D1Hはボクにとって本格的な初めて触れるデジタルカメラだけれども、
今のボクにとってはこれで必要にして十分だ。
たった274万画素しかないけれども、
フィルムカメラでは味わえない絵が撮れる。
そのこと自体が既にもう新鮮だ。

デジタルになってから何千カットと写真を見てきたけれど、
最近になって一つ気づいたことがある。
中国で写真をやる人にとって、
「その日の空気の透明度」
はすごく重要な問題だ。

日本でも天気や空気の澄み具合は当然気にするけど、
霞んだ空の多い中国だとそれがもっと気になる。

まるで山水画のような霞んだ空を活かして、
アンダー目に撮って白と黒の世界を強調するというのも一つの手だけど、
フィルムで撮るとどうもメリハリがないというか、
撮影するたびにファインダーを覗きながら、
「またこの空か」
といつも思っていた。

それがデジタルで撮るとちょっとちがう。

上海の街中で撮影すると今までは、
空に合わせるとビルや景色が沈んで、逆に景色に合わせると空が真っ白に飛んで、
どうにもよろしくなかったんだけど、
デジタルだと少しは具合が良い。

どうしてなのかはよく分からないけど、
フィルムで撮るよりは多少良いことは間違いないと思う。


ああそれからもう一個気づいたことというか、
思うことがある。
埃がすごく気になる。

デジタル一眼レフはミラーの裏にCCDが剥き出しになってついているから、
その上に埃が乗りやすい。
実際にはCCDの前にローパスフィルターという膜みたいなものが一枚あるんだけど、
レンズ交換の際ここにしょっちゅうゴミが乗る。

ゴミが乗ると撮影した画像の上に黒い点のようなものが出てしまうので、
ブロアの使用回数がうんと増えた。

ただでさえ埃に弱いデジタル一眼なのにこの埃っぽい中国。

なんとかならないものだろうか。