2003 OCTOBER COLUMN
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2003.10.26  「デジタル発ジジィ引退」


D1Hをボクなりにこの3週間使い倒してきました。
フィルムカメラとの違いを探るためです。

違いを探る課程を書こうかなと思いますが、
その前に、
ボクのデジタルカメラの使用環境を紹介しておきましょう。
大したものじゃありませんが。


デスクトップPCは上海で組んだ自作のPCを使用しています。
一年ほど前に組みました。
ボクの個人的な好みと、
日本から持ってきたミノルタ製フィルムスキャナーのドライバーとの関係から、
OSはWindows2000Professionalの日本語版です。
PentiumW2.0GhzにRAMは1GB、
HDDは80GB×2で合計160GBになっています。

ノートPCは出先でCFカードからのデータ落とし専用で、
先日日本へ帰った際に、
IBMのThinkPad・X31を購入してきました。
X31はコンパクトフラッシュカード(以下CFカード)の読み込み口がついているので、
PCカードが付近にないときでも直接PCにデータ転送ができて便利です。
OSはWindowsXP-Professionalの日本語版で、
RAMは512MB、
HDDは40GBです。

デスクトップ、
ノートPCともに画像のレタッチ(加工)にはPhotoShop7.0日本語版を使用していますが、
ノートPCではACD-SeeもしくはNikonView6というビューアーで画像を確認する程度で、
TFTモニターのノートPCでは画像のレタッチは基本的に行いません。

デスクトップの方は17インチのSony製トリニトロンCRTモニターを装着していて、
実作業はこちらの方で行うことがほとんどです。

CFカードはニコンの方にもボクの師匠にも当初SanDisk社製のものを薦められましたが、
ボクは最近米国で人気の高いTranscend社の45倍速512MBを使用しています。


話を戻しますが、
デジタル童貞のボクとしてはこの三週間はなかなか新鮮でした。

自宅 の中でカメラを三脚に固定して、
瓶とか本とかを被写体に、
カメラの内部設定を変更しながら露出の段階を切りつつ一枚一枚写真を撮ったり。

夜になるとまたカメラを三脚に固定して、
夜景などを、
これまた同じくいろいろ条件を変えながら露出の段階を切りながら撮ったり。

こうして得られた写真画像は、
内部設定ごとにフォルダを整理してPCに落として最終的な色の確認をします。

フィルムカメラで染みついた勘と、
実際PC上で見た明るさその他が違ったり。

カメラのモニターで表示される明るさと、
PCに落としてPCモニターで見たときの明るさが違ったり。

初めてのことだらけですが、
新鮮で楽しいのでOKです。


フィルムカメラはフィルムを変えれば、
写真の色に変化が出ますが、
デジタルカメラの場合、
センサーを好みのメーカーに変更したりすることはできないので、
内部設定をいじることによって自分好みの色に近づけたり、
最終用途に合った設定を選択したりします。

YCbCrのTIFF
RGBのTIFF
RAW
JPEG
どの形式で画像を撮影するのか。

ホワイトバランス
輪郭強調
階調補正
などの設定はどうするのか。

カラー設定は
sRGB
Adobe
どちらにするのか。

色合い調整
はどうするのか。

こうもいじれる部分があると逆に混乱しますね。


JPEG形式などで撮影するとPCモニター上、
一見鮮やかに見えます。
逆にRAWなどで撮影すると色抜けが生じたような感じで見えます。

しかしそれぞれの画像をベースにソフトでレタッチなどをしてゆくと、
RAWなどは持っている色情報の幅が広いので、
レタッチ作業に対して変更幅が大きいような気がします。

結局のところデジタルカメラは、
パソコンとひっついて画像の後処理を楽しめるような人には面白いおもちゃだなと。

フィルムで撮って「はい」って人に渡せば良かったものが、
PCを使って後処理まで撮り手が関わり、
さまざまなグラフィックをかけていくことが出来る。

コンピューターになじめないお爺さん達にはつらいでしょうが、
そういう人達を引退に追い込める可能性をデジタルは持っているようですね。










2003.10.21  「ソフト」


D1Hを日本から抱えて持ってきて約二週間ですが、
ちなみにこのD1Hはボク自身が購入したものではありません。
私の師匠である佐藤安孝氏が、
自分の事務所に余っているカメラを快く貸してくれたものです。

D1Xに先駆けて発売されたD1Hを購入したのはいいものの、
仕事上ほとんど使うこともなく、
売るにも安くて売れず、
それではということでボクがかすめてかっぱらってきた、
もとい、
借りてきたのが今回のボディです。

D1HとD1Xの画像を見比べると、
断然D1Xの方がきれいです。

画素数の違いからくるシャープネスとかそういうことよりも、
カラーバランス、
わかりやすくいうと色の出方がD1Xの方が断然きれいです。

D1Hは高速連写ができるということで、
報道写真の分野で活躍することが見込まれていましたが、
後にD1Xもバッファアップができるようになりこのあたりの問題が解消され、
ますますD1Hの存在意義って薄れてしまっています。

いつだったか、
もう大分前になるのですがD2Hの発売がニコンから告知されました。

鈴鹿で8耐レースが行われていた時期だったでしょうか、
D2Hで撮影したサンプル画像というのを秘密でとあるところから見せてもらったのですが、
その時点でD2HはD1Hと同じ運命をたどるような気がしたのを覚えています。

ライバル社デジタルに比べるとピントの合いもカラーバランスも良いのですが、
D1Xと比べると見劣りするな、というような印象でした。

実は先日、
国慶節の時に一時帰国した際聞いた話ですが、
10月下旬にD2Hが発売になるというのに、
その時点でD2Hのファームウェアはまだ完成していないという状況でした。

恐らくこの時点ではカメラのボディは、
工場内でできあがって出荷トレイに乗せられ出荷待ちではあるけれども、
中身のソフトウェアは空っぽ、
という状況だったに違いありません。

デジタルカメラにとってソフトウェアは、
カラーバランスを決定する重要な要素です。
出荷ぎりぎりまでソフトウェアの最終調整を行い、
本当のぎりぎりになって、
完成したソフトを並べられたボディにバコバコぶち込んでいく、
最近のカメラってきっとそんな作られ方しているんですね。

そう考えるとボクはD2Hのサンプル画像をみてもあまり好印象を持たなかったんですけれども、
製品版のソフトウェアが乗ったボディは、
意外にも良い色が出るのかもしれません。

ちなみに一応フォローを入れておくと、
テスト機をさわった印象ではD2Hも決して悪くはありません。
ていうかすごく良かった。

とはいってもやはりボクとしてはD2Xが気になるところだし、
やはりこれが本命だと思っています。

D2Xの存在はアナウンスされていないし、
ニコンさんも確かなことはいいませんけれども、
開発は間違いなくされています。

一説によると来年のアテネオリンピックには間に合わず、
04年末か05年初頭のデビューだといわれています。

さて、
先日パッシュイメージズの掲示板に白玉堂さんから
「私の個人的な意見ですが、500万画素は無いと写真画質とは言えませんね」
という書き込みがありました。

ここで祭り上げるのは少々かわいそうですが、
これはちょっと違います。

一般的に画素数が高いほど画質が良いというのは、
大枠では間違っていません。

でも、
最近のコンパクトデジタルカメラは600万画素とかありますが、
果たしてボクが今回借りてきたD1Hと比べた場合、
その写真品質はどうでしょうか。

答えはD1Hに軍配が上がります。
D1Hはたった274万画素しかないのにどうしてでしょうか。

答えは大きく分けて2つ、プラス1の全部で3つあります。
1つはCCD面積の大きさです。

CCDは近々出るD2HではLBCASTという独自のセンサーになっていますし、
他社でもCCDではなく別のものを使っているところがありますので、
ここではCCDではなくセンサーと呼ぶことにします。

コンパクトデジタルカメラで使われているセンサーの表面積は、
指の爪ほど小さなものがほとんどです。

対して一眼デジタルカメラは、
ニコンの場合APSサイズですし、
キャノンやコダック・富士フイルムではふつうのフィルムサイズと同じ大きさの、
フルサイズセンサーを使っていたりします。

センサーの表面積が大きいと、
ボケ味に差が出ます。
ボケがきれいに出るんですね。

それと、
1というセンサー面積の中に100万画素を無理して突っ込むのと、
3というセンサー面積の中に余裕を持って100万画素を配置するのでは、
ボクも理論的にはよくわかりませんが、
最終的な写真のあがりに差が出ます。

センサーの表面積の大きさというのはデジタルカメラにとって重要なポイントです。


もう1つの理由はレンズの性能です。

一眼レフカメラに使われる交換式の高級レンズと、
コンパクトデジタルに使われているレンズでは、
描写力がやっぱし違います。

フィルムカメラで写真の最終的な品質に影響を与えるのは、
フィルムとレンズ、
この2点です。
ボディは写真の品質自体にはなんら関係はありません。

ニコンの何十年も前のFという古いカメラを使っても、
最新のF5を使っても、
同じレンズと同じフィルムを使えば同じ写真が撮れます。

デジタルカメラはフィルムカメラと比べて記憶される媒体が、
フィルムからセンサーに変わっただけのものです。(最終的にデータが落ちるのはCFカードなどですが)
ですからデジタルカメラの写真品質で大切なのは、
センサーとレンズ、この2点。
それに、
冒頭で触れたソフトというもう一つの要素を加えると、
全部で以上の3つが重要な要素になってくると思います。











2003.10.12  「カスタマイズ」


ニコンF5のオートフォーカスは、
シャッターボタンを半押し(一時側という)すると作動して、
そこから更にグッと押し込むと(二次側)シャッターが切れるような基本設定になっています。

ボディ背面にあるAF-ONボタンはシャッターボタン一時側と同じ役割を持っていますが、
ボクの場合はカメラのカスタム設定で、
シャッターボタンのオートフォーカス機能を殺して、
オートフォーカスは全てこのボディ背面のAF-ONボタンを使うようにしています。

これを使うメリットは二つあって(ボクの場合)
例えば人物なんかを撮るときフォーカスエリアで相手の目にピントを合わせておいて、
シャッターを切る時にはフレームを少しずらして、(構図を少し変えて)
なんて言う場合に便利です。

フォーカスモードでコンティニュアスを選んだ場合にはこういう撮影は無理だし、
シングルを選んだ場合には一時側でAFをロックしたまんまの状態でフレーム移動しなければいけません。

もう一つのメリットは動くものを撮影するときですね。
AF-ONボタンを使用した方が「なんとなく」ブレが抑えられるのと、
オートフォーカスとシャッターをボタン毎に切り分けた方が、
「なんとなく」処理が楽です(あいまいな表現ですいません)

でもぉF5のAF-ONボタンは小さくて中に引っ込んでいるので少々使いづらくて、






今回日本に帰った際ニコンさんでこんな処理してもらいました。

ボタンの上にさらにボタンを盛ってあるのですが、
すげー使いやすいです。(左のボタンと比べると、元々との違いがよく分かるでしょ?)

ニコンの最近のカメラはこの辺りが改良されていて、
AF-ONボタンも大きくて使いやすくなっています。


ちなみにボクの師匠はこの他にもシャッターボタンを削って、
ちょっとボタンに触れただけでもシャッターが降りるようになっているのですが、
(動いているものを撮るときなど、一瞬のチャンスを逃さぬよう)
みんなこうして思い思いの改造をカメラに加えているわけですなぁ。











2003.10.11  「デジタル」


孔子の76代目子孫になるという人がいて、
この人は今アメリカに住んでいるのですが、
ミュージシャンなんですね。
もう一週間以上前の話ですが、
その人が中国にイベントでやってきて、
ステージの上で踊っているのをテレビで見かけたました。

今の中国もそういう人が戻ってきてイベント出来るような状況になってきたということですね。


そういう状況になってきたとはいえ、
中国はやっぱり不思議な国です。

ボクは中国以外の国をまともに知りませんけど、
「この国のことはこの国のことを知っているヤツにしか分からない」
と居酒屋で日本から来たらしき上司を相手に口説いているオッサンを見かけて、
何度もうなずいてしまいました。
中国で仕事をしていて同じ事を感じている人はきっと腐るほどいると思います。

こと中国にいてこうしてサイトを持っていてコラムなんかを書いていると、
思わず愚痴っぽくなってしまうというか、
「ふざけんなコノヤロー」
みたいに書きたくなるのが注意点です。

留学生として来ていようが、
駐在員として働いていようが、
現地採用で働いていようが、
それぞれの立場によって程度や種類の違いこそあれ、
似たような感情を持つ人が多いのではないでしょうか。


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今回ボクはニコンデジタル一眼レフカメラのD1Hというのを日本で入手してきました。
前回のコラムで
「次回からパッシュイメージズに新しい要素が一つ加わります」
と書いたのはこれのことです。

今まではリバーサルフィルムで撮ったものを現像し、
それをフィルムスキャナーで読み取ったものをサイトに使用していましたが、
これからのギャラリーはデジタルに変更しようと思っています。

新しいパッシュイメージズにご期待下さい。