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2001.07.31 「新型スカイライン」


新型のスカイラインのデザインは潔くてかっこいいと思います。
特にフロントとサイドね。

それに比べてリアはちょっとダメ。
でも R34 に比べたらそこそこ売れるんじゃないでしょうか。

かっこいいってのは
「自分が買いたい」
ってことじゃないですよ。

ニッサンのデザインって 80 年代後半からずっと止まっていたと思うんですね。
R32 や S13 で最盛期を迎えてその後ってなんも進歩なかったですよね。
それが新型プリメーラから変わったなって、

「お、なんか新しい」

って感じることができますよね。
変わろうとする気持ちがデザインに表れています。

なんでもプリメーラはニッサンがルノーのお助けを受ける前にニッサン社内でデザインされたものなんだそうですが。
そう思うとニッサンには底力があったんですね。

最終的には
「このデザインで行け」
と GO サインを出したカルロス・ゴーンがすごいんですけど。

従来のニッサンではこのデザイン、
重役が首を縦に振らなかったかもしれません。

新型のスカイラインはプリメーラ同様変わろうとする力とか、
前に進もうとする意気込みを感じるのですごくいいと思います。

上海のボクの友人などは

「ケータ、プリメーラかっこいいか?」

って疑問型で言いますけど、
実際そこそこ売れているんですよね?

新型スカイラインはいままで続いてきた良い意味でも悪い意味でも重たかったスカイラインの伝統を ある程度見切っているような気がして、
そこまでするニッサンには是非とも頑張って欲しいと、
そう思う今日この頃です。







2001.07.26 「続自動車カッコ論」


ボクはこうして上海に住んでいるわけですが、
日本の友人とチャットしたりすることもあります。

今日はそんな中でボクの大学時代の同期でもあり、
当サイトの制作担当者でもある吉田氏とのチャットログを掲載したいと思います。

以下 前原 : 前 吉田 : ヨ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

前 : 佐藤琢磨すごいね。

ヨ : なんか欧州F3勢はすごいね。

前 : 日本人初チャンプなってほしいな。

ヨ : そういえばジョーダンがフレンツェンを電撃解雇しました。

前 : トヨタの影響かな?確かトヨタに近づいてなかったっけフレンツェン。

ヨ : いやもめたみたいよ、エディ・ジョーダン代表と。

前 : フレンツェンのあとは誰が乗るって?

ヨ : リカルド・ゾンタ。去年BARのってた。

前 : いまどこだっけ?

ヨ : ジョーダンの3rd。E・ジョーダン代表は先のイギリスGP後、予選5番手につけながら、決勝では7位にとどまったフレンツェンのふがいなさに激高していたといわれ、それが解雇という最悪の事態を招いてしまった模様。

前 : ゾンタに変えて果たしてそれが好転するかな。

ヨ : どうかねぇ。ま腕次第じゃないかな。

前 : マシンにも問題あるな。

ヨ : ま元はマシンか腕かでもめたみたいだし

前 : もっと言うとエンジンに問題があるようにも思う。

ヨ : ホンダだっけ。

前 : そうね。ジョーダンのシャシーってそんなにひどくないでしょ、多分。初年度のBMWがあそこまでやってるんだからさ。

ヨ : そうね。

前 : たとえフェラーリ・マクラーレンは無理でもウィリアムズとはタメ張らないと。ねえ。

ヨ : 無理っぽいね。ホンダはサスペンションとかも開発してるらしいけど。それははBARだけど、どっちもぱっとしないね。

前 : 「【株価】ホンダが3日続伸、業績も株価もひとり勝ち!!」 とか、こういう記事が最近新聞なんかでも良く目に付くでしょ。

ヨ : そうね。

前 : でもトヨタが1兆円パワーをバックに快進撃なんかしちゃったら、ホンダの立場も危ういなあって最近つとにそう思う。つまり、レース屋がレースで負けてばっかでどうするんだってね。

ヨ : そうね。なんか最近のイメージ的にはRV車メーカーだもん。

前 : パッシュのコラムでも触れてるんだけど、「今は良いけど」 近頃もしくはこの先のホンダはちょっと心配要素が多いですハイ。

ヨ : さっき読んだよ 「インテグラ」 ね。

前 : ああ、そうそう。ちょっと会社規模が急速にでかくなりすぎたのかなぁ。

ヨ : ま、タイプRだして自己満足なのかな。

前 : RVはいいですよそれはそれで。激しい競争を生き抜いてゆく自動車会社が利益を出す手段としては大切なことですからね。

ヨ : シビックの3ドアもタイプRしか入れないし。

前 : いやいやそういう構成上の問題じゃなくてね、ボクが言ってるのはスタイリング。

ヨ : あ、かっこ悪いのは前提です。

前 : いあや、かっちょわるすぎぃー。すぎぃ〜。ボクの予想に反してそこそこ売れてるらしいけど。自動車なんつーのは大きなファッションですから。

ヨ : そうそう、だからプジョー売れてる。

前 : そうそう。

ヨ : 要はカッコだもん。

前 : まったくおっしゃる通り。

前 : 先日ね上海で自動車ショウがあったの。中国のメーカーとかインドのメーカーとか色々来ていて、まぁ正直言っちゃうと 「その辺りのメーカーはデザイン的にも技術的にもまだ大したことねーな」 ってのが本音。それはいいんだけどさ、プジョーのなんだっけ?

ヨ : ふむ。

前 : あれあれ。オープンカーの。

ヨ : 307? 206CCか。

前 : そうそれ。掘れた。じゃなくて惚れた。

ヨ : あれこそまさにカッコで売る車だね。

前 : まぁ確かに屋根はオープンだから掘れてるんだけど、要はその掘れ具合がむちゃんこ格好いいでしょ。

ヨ : わしも近くのプジョーディーラーで見て 「うぉーいいー」 と思った。国内販売分は既に完売。

前 : 知ってる。トランクラインの両サイドに付けられたあれなんて言うのかな。ルーフリッド。

ヨ : ほいほい。

前 : しかもトランク上に数本入ったプレスライン。美しい。まいった。

ヨ : 見た目だけで強烈に欲しくなるもん。

前 : 275万だったら買うよ。久々にガツンとやられたな。

ヨ : 電動メタルトップでは激安。

前 : またクローズドスタイルがいかすでしょ。

ヨ : そう。

前 : オープンになっちゃうとギャルホイホイだよあれ。

ヨ : もはやマツダロードスターなど敵ではない?

前 : ロードスターは既に古典文学に昇華しちゃった。ボクは古典も好きだけどなー。

ヨ : めざして行き着いたということでしょう。

前 : ここのところ、まぁ数年規模でなんだけど、欧州勢のデザインはすごい。

ヨ : うん。スペックじゃなくてさ、カッコで欲しくなる。

前 : 「自動車なんて所詮カッコさヘヘン」 ってのがよーく分かってらっしゃる。

ヨ : カッコよければ駄目なとこもある程度相殺されるし。

前 : ていうか普通の人は構造上の悪いところなんてあんまり見えないでしょ。

ヨ : 雑誌が書くだけだしね。ま、狭いとか広いとかその程度だよね。

前 : 反して、ダサイのは誰が見ても一目瞭然だからね。でも日本車もアメ車よりはましだ<な。

ヨ : アメ車は別の世界の乗り物・・・。

前 : スタイルの面だけで話をすれば、アメ車がなぜ存続できるのかボクには不思議でならない。テリー伊藤みたいなスタイルの人間が伊達でコーベット乗るとか、そういう利用価値しかないでしょ。

ヨ : そうね。まぁコルベットあの車は特に・・・・。あとはシーマにあきたヤンキーがリンカーンとか。

前 : それも市場は狭いよお。

ヨ : そうね。アメ車だいすきーっていう人たち以外には受け入れられないね。

前 : おーいえす。

ヨ : 私の友人がカマロのってます。

前 : やっぱりヤンキー?(笑)

ヨ : 買った理由はクサビ型の車がほしかったから・・・・。

前 : アルシオーネにしときなさい。

ヨ : ちなみに地下鉄運転手<見た目普通。どっちかと言えば文型。

前 : 四角い電車ばっかり運転してるから頭が四角い形に洗脳されちゃったのかな。

ヨ : しかし彼はとんでもなく理系な男だったので自分でNOSつけたりいろいろいじって遊んでるみたい。

前 : NOSってなーに。

ヨ : ガスでターボみたいに過給圧高めてどっかーん、と。アメ車の定番パワーアップで、スイッチオンでどっかんターボらしいよぉ。

前 : 四角いトンネルばかり運転してるから頭がストレス一杯なんでしょうか。

ヨ : んー。電車みたいなでかい車ほしかったとか・・・。

前 : それか、 「なんでオレの電車はいつも同じ様な加速と減速しかしねーんだぁ、たまには変化が欲しいよぉ欲しいよぉえーんえーん、欲しいぎょおーーーーーー」 とか。

ヨ : そうかもねー(笑)

前 : 決まりだな、ふふふ。ということで今日の結論は 「これからの電車には運転手のことを考えてガスタービンを装着しよう」 ということで異論はないですか?

ヨ : むふ。

前 : ガスが溜まって地下爆発おこしそうだな・・・。

ヨ : 駅で人が死んでる・・・。

前 : 「オレの電車乗る人いない、えーんえーん、ひとりぼっちだじょー」 。

ヨ : ・・・・・・

前 : ところで電車の運転って楽しいんだろうか。

ヨ : 電車でGOがヒットするということは楽しいのでは?

前 : ちょっと今度聞いておいてください 「電車にファントゥドライブはあるのか」 と。

ヨ : はいはい。

前 : このマシンはコーナリングが厳しいとか。ブレンボ付けてくれとか。

ヨ : ディスクブレーキ?

前 : ん?電車って確か元々ディスクブレーキだよ。ぶっといディスクだけどね。

ヨ : ほー。

前 : 外見から見えますよ。今度見てごらん。ディスクは車輪ほどの大きさかな。摩擦で銀ピカに光ってるからすぐわかるよ。

ヨ : 電車に乗ることはいつの日か・・・。

前 : 新幹線もこのディスクブレーキと、プリウスみたいな回生ブレーキを併用してるはずです確か。
※注:回生ブレーキとは運動エネルギーを熱エネルギーに変換して大気に放出して制動をはかる従来のブレーキと違い、発電動力に変えて蓄電をしてしまうという一石二鳥のブレーキシステム。ハイブリッドカーなどでは燃費の向上に繋がる素晴らしいシステム。

ヨ : ほー。

ヨ : 回生ブレーキといえばエスティマハイブリッド。

前 : そうだね。

ヨ : 売れてるし。すごいクルマじゃ。燃費も実走で10K超えてるようだし。

前 : 上海でもエスティマ見るよ良く。ハイブリッドじゃないけどね。プレビアって名前で売ってる。

ヨ : ほー。

前 : 今日そういえば上海市内でセリカを見た。真っ赤な。モデルのようなおねーさんが乗ってました。

ヨ : やっぱそういう車か。

前 : セリカなんてさぁ、なんてさぁって言っちゃいけないけれど、日本だと新入社員のおねーさんとかが乗ったりするでしょ。

ヨ : ま25歳くらいかな。

前 : それが上海だとまるで、ちょっとリッチなスポーツカーだもの。

ヨ : まぁいいじゃないか。

前 : ていうか実際にリッチな人じゃないと乗れないんだけどね。

ヨ : でしょ。それにあの車は元々どっちかといえばそんな車だし。

前 : 輸入車は高いよー。カムリで600万円もん。

ヨ : どーん。じゃあメルセデスも激高?

前 : おうとも。

ヨ : なるほど。

前 : 今日ね初めてメルセデスのAクラスみた。なんだかね、非常にリッチな生活を想像させてくれたよ。この上海でAクラスだよ。わかんないと思うけど、メルセデスと言えばSなわけ中国人は。

ヨ : 日本でもそうじゃないの。

前 : 「でかいことは良いことだ」 っていうこの風潮が中国は特にあるんだよ。正直言って環境に対する意識なんてこの国ゼロでしょ。

ヨ : ないだろうねぇ。国全体から黒い煙でてるし。それが風に乗って日本に流れてくるんだけど・・・

前 : じゃあ果たしてAクラスが環境に優しいクルマかと問われればちょっと違うかもしれないけど、スマートなイメージがあることは間違いないよね。

ヨ : そうね

前 : だからAクラスを上海で見たことはボクにとってはすごく驚きだったんだなあ。

ヨ : まぁ正直、金があまってなきゃAクラスなんてかわねーよと思う貧乏人には変えません。

前 : スマートって意識はまだこの国にないんだよね。権威が偉い。そんな感じ。

ヨ : なるほどね。

前 : 人民がみんな一杯一杯頑張ってる。昔の日本みたいだな。

ヨ : スタイルよりステイタス。

前 : そうだね。それこそボクたちくらいの世代になってきて、好きな感じは? 「ほどほど」 とか 「なんとなく」 とか 「なごみ」 とかさ。「モーレツ」 なんて死語でしょ。

ヨ : そうだね。

前 : この国今、12億人がモーレツですから。

ヨ : そりゃ熱いわ。

前 : 熱い熱い。はげそうです。

ヨ : 日本にはいい技術があるから安心してください。

前 : 今後の日本経済ですか?

ヨ : かつら。増毛。

前 : ううう、そうきたか。







2001.07.24 「ホンダデザイン 2」


数日前 「新型インテグラ」 というコラムを書いたところ上海に住んでいる友人のデザイナーから 「ボクも同感です」 という内容のメールをもらった。

ボクはホンダが昔から好きだしそれはボクの父親もそうだった。

昔からボクの家にはホンダのバイクや自動車が他のメーカーのものに比べて多かったように思う。

愛知県の三河地方にもかかわらず我が家系は少しだけホンダ贔屓なんである。

三河といえばやはりトヨタ自動車である。

トヨタという会社はドメスティックな臭いがプンプンして元来あまり好きな会社ではなかった。

しかし 95 年に奥田さんが社長に就任して以来その見方がちょっと変わった。

トヨタ一族以外の人間が社長に就任したのは歴史上奥田さんで 2 人目だったと思うが、
簡単にいうと奥田さん以来トヨタのクルマはデザインが良くなった。

良くなったっていうのはボクの好みに合っているという意味ではなくて、
デザインにお金と時間をしっかりかけて割ときちんと作り込んでいるという意味だ。
だから売れる。

日産と同じくマツダ低迷の原因もバブル期にお手軽デザインで自動車を作り続けた結果だ。

当時マツダが販売チャンネルをアンフィニだのオートザムだのと自らの企業規模を越える勢いで作りまくったキズを現在まで引きずっていることが低迷の原因だ、
というのは有名な見解だけれどボクはそうではなくて、
単にかっこいいクルマを作っていなかったからだと思う。

それは三菱とて同じ事。

クルマを購入する多くの人にとって例えば、
ダブルウィッシュボーンサスペンションは構造が複雑になるがキャンバー角の変化が少ないから接地性に優れるとか、
そういう技術オタク的なことはボクみたいなクルマ好き人間は別にして、
普通の人にとってはどうでもいい事なのである。

ロゴという小型車の後継車としてホンダはフィットというクルマを発表した。

国内ではヴィッツなどが競争相手になるのだろうが、
シビックやストリームと同じくモノボリュームデザインのこのクルマ、
デザインを見る限り勝負はヴィッツの圧勝のように思える。

今のところ経営に外国資本の入っていない会社はトヨタとホンダだけになってしまったが、
仮に外資参入の動きがあるとすれば次にターゲットとなるのはホンダだ。

ホンダは北米におけるアキュラブランドやヨーロッパにおける F1 ブランドをすでに確立しており、
国内メーカーの中では比較的売却価値の高い会社である。

果たしてホンダはこのままの状態で生き残れるのだろうか。

参戦中の F1 でも芳しい成績は残せていないようだし、
燃料電池自動車などの開発コストのかかる新世代自動車をどう作り上げてゆくのかなど、
これから数年のホンダはその生き残りをかけるという意味で目がはなせない。







2001.07.22 「かたことの問題」


1995 年当時、
たった 1 年間だったがボクは上海に留学していた。
だから多少の中国語が話せるわけだが、
ボクも含めて多くの外国人が 「中国語が話せる」 といった場合、
それは 「かたこと」 に過ぎないのだと思う。

ちょっとした一言が持っているニュアンスまで含めて、
中国語を感情のレヴェルで使いこなせている外国人はほんの一握りなのだ。

それは逆に日本語を話せる中国人にも当てはめることができる。

上海で生活していると日本語を巧みに操る中国人に大勢出会う。

彼らは日本人のそれよりずっと外国語を感覚として操り、
こちらが下手な中国語を話すよりも、
彼らの日本語でその場のコミュニケーションを取った方が円滑に運ぶことの方が多い。

でもやはりその多くは 「かたこと」 にすぎないのであると思う。

日本語という世界一曖昧で含み表現の多い言語だからということもあるのだが、
言葉というのは文化である。

その土地独特の臭いが言葉の中に染みこみ、
その臭いまでもを言葉の中に織り込めるようになって初めて 「その地の人間」 となれる。

前置きが長くなったけれど、
だから例えばボクが中国語で中国人と話す場合とか、
逆に中国人が日本語でボクらと話すというとき、
一番大切なのは 「顔の表情やその態度」 だと思う。

仮に中国人が

「マエハラさんあなたも●●ですね」

といった場合ボクは●●の部分は参考程度にしか聞いていない。

●●という単語の持つ奥深い意味はやはり日本人同士、
若しくは日本語を話せる中国人の何百人に一人くらいの割合で存在する 「その地の人間になれた人」 の間柄でしか分からないことがあるからだ。

だから多くの場合は話の前後からその人の言わんとする意味を理解して、
細かい感情表現やなんかはその人の顔の表情や態度で見極めることになるし、
口から発する言葉なんかよりそちらのほうがずっと正確に相手の心中を理解することができたりするものだと思う。








2001.07.20 「上海での自転車の乗り方」



自転車を購入したが 2 週間も満たないうちに盗まれてしまったということは以前にこのコラムで書きました。

その直後ですが、
全く同じ型・全く同じ色の自転車を買い直しました。

自転車を盗まれるもっと前ですが、
上着の外ポケットに財布を入れ、
それを椅子にかけてピザを食している最中に財布を盗まれ、
同じくその直後に全く同型の財布を買い直したということがあったのですが、
つまりはボクの性格というのは 「あきらめが悪い」 んです。

「粘り強い」 という表現もできますがそうではなくて早い話が 「しつこい」 んですね。

まぁそれはいいのですが。
しばらく上海で自転車に乗ってみて思うことがあります。

タクシーやバスは運転が人任せですが、
自転車は自分で舵を取ります。

だからこそ見えてくることがあるのですが、
上海の交通は一見無茶無茶に見えて実はまぁまぁ効率が良いということに気が付きました。

実例を挙げてひとつひとつ書いていくとスペースが下の方までビローンと伸びてしまって、
読む方も書く方も疲れてしまいますのでやめておきます。

結論、
「日本のようにみんなが信号を守ったり、他人に道を譲ってあげたりしちゃうと、この街はかえって交通渋滞がひどくなってしまうので、これでいいのだ」








2001.07.19 「観客スタイル」



日本では本来ドル箱であるはずの巨人戦のテレビ視聴率が悪いという。
他の球団のものはどうなっているんだろうか。

ボクは上海で NHK の BS1.2 を自分の部屋に導入している。

だからアメリカ大リーグのイチローや佐々木や新庄や野茂や吉井や長谷川や鈴木なんかの活躍を見たりするわけだが、
日本にいるときは大リーグなんてほとんど見たこともなかった。

でもここ上海は日本の地上波は入らないから必然的に BS を見る機会が増え、
それに伴って大リーグを見る機会も以前の 1000 倍くらいに増えた。

日本の夏の風物詩といえば誰がなんといおうと、
枝豆・ビール・それにプロ野球ナイタァの 3 点セットである。

この 3 点セットに目が慣らされたボクは当初、
大リーグのゲーム進行や雰囲気に戸惑いを感じていた。

でもそれははじめの 1 週間だけ。

結果として今は結構普通に大リーグテレビ観戦を楽しんでいるのだ。

大リーグと日本プロ野球の一番大きな違いは何かと問われれば、
それは選手のプレイスタイルでもなければ、
野球場の雰囲気でもない。
観客の応援スタイルだ。

以前日本のテレビ番組で台湾のプロ野球を紹介する一こまがあった。

そこには太鼓や笛をかき鳴らし、
はちまき巻いて中国語で 「ワッショイワッショイ」 と応援する観客の様があった。

その時ボクは 「なんだこれ、だせえ」 と思ったわけだが、
先日 BS で日本のプロ野球中継があった(たまに BS でも日本プロ野球の中継があるのだ)。

久々に見た日本のプロ野球の観客は、
台湾のそれと同じく笛や太鼓をかき鳴らし、
はちまき巻いて日本語で 「ワッショイワッショイ」 応援しているではないか。

「がーん、同じじゃんかぁ!!」

自国がゆえに気づかなかったが、
日本の応援スタイルも相当 「ださい」 のである。

ボクは何かというとすぐアメリカを引き合いに出してその素晴らしさを説くようなアメリカびいきの人間ではないのだが、
大リーグの観戦スタイルや応援スタイルはとっても自然でいいなと、
素直にそう思った。

今度大リーグ中継を見る機会があれば 「観客」 に注意して観戦してみてください。








2001.07.18 「公共料金」


上海に住んでみて思うこと。
「上海は公共料金が高ぁい!」

こちらの所得レベルから考えたらこの高さは相当のものだと思う。

社会主義の国が公共料金で人民から高額をいただくとは、
これはいったいどういうことなのでしょうか。







2001.07.13 「新型インテグラ」


自動車にとってそのスタイリングっていうのは、
他の工業製品なんかのそれと比べてずっと重要な要素だと思う。

自分がハンドルを握って街中を運転すると言うことは 「私はこんなタイプの自動車に乗っている人間です」 と自分の生活スタイルまでも含めてそれを世間の皆様に発表しているようなものだからだ。

だから自動車のスタイリングというのは 「オーナー自身の生活背景までもあらわす」 という意味でとっても大切なんである。

そこで新型インテグラの話なのであるが、
ホンダという会社はここ最近自動車の販売が好調である。
初代オデッセイに始まる RV 路線が当たってここまで来ている感じがする。

ただしホンダのデザイン能力というのは、
元来特に優れたものがあるというわけではない。

でも思いきりの良いシンプルなデザインが時代の要求するところとマッチしてずっと売れ続けてきた。

しかし、
新型のインテグラってデザインを手抜きしているような気がしてならない。

北米市場を見据えて、
デザインにもアメリカ人が好みそうな感じが盛り込まれているけど、
それにしたってちょっとセンスが悪いと思う。

先代インテグラもそうそう誉められたデザインではなかったが、
新型のインテグラも売れるのはスポーツバージョンのタイプ R シリーズだけ、
なんだかそんな展開になるような気がしてならない。

話は少しはずれるけれど、
日産自動車低迷の一番大きな要因って、
技術開発の部分で遅れをとっていたわけでもなく、
営業戦略が間違っていたわけでもなく、

「魅力的なスタイリングのクルマをずっと市場に提供できずにいた」

このことにつきると思う。

クルマを買うということは何百万円もする洋服を買うのと同じことだと思う。

それは冒頭でも述べたとおり自動車が自分を包み込んだ上で人目に触れながら走り回るからということに起因しているのだけれど、
自動車メーカーは高性能サスペンションの開発や、
燃料電池システムの開発に力を注ぎ込むのと同じかそれ以上に、
デザインの持つ重要性を認識して、
かっこいいクルマを世の中に提供し続けてもらいたいと思う。

新型インテグラを見て直感的に思ったのは、
この先ホンダという会社が販売好調に浮かれて手抜き路線に走らなければいいけどな、
という危惧である。








2001.07.03 「ENGINEのススメ」



ボクは自動車が大好きなのですが、
もう高校生の頃からずぅーっと購読している自動車雑誌があります。

二玄社から出版されている 「NAVI」 という雑誌だ。

この雑誌は簡単にいうと、
単なる自動車を題材にした雑誌という枠を飛び越えて、
様々なテーマを取り扱ってくれる、
おおよそ自動車を好きそうな男性達をターゲットに、
少し知的な雰囲気をそこらに漂わせながら構成されている雑誌である。

そしてこの素晴らしい雑誌にエスプリを効かせていたのが、
当時の編集長鈴木正文氏である。

スズキさんの細かい紹介はここでは省くが、
彼は永年勤め上げたNAVIを 2 年ほど前に、
当時NAVIの副編集長をしていた今尾氏とともに突然辞めた。

そしてその約 1 年後自ら 「ENGINE」 という雑誌を新潮社から創刊した。

ボクがここで言いたいのは、
この ENGINE という雑誌の内容が面白いとか面白くないとかそういう問題ではなくて、
記事のそこら中に 「前に進もうとする力」 を感じることができるので、
ボクも含めて人生を前向きに進んでいきたい人には是非読んで欲しい雑誌だということだ。

とにかくパワー全開の雑誌なんである。

50 過ぎたオッサンが、
わき目もふらず前進しまくっている。

勿論それはスズキさんのことだ。

圧巻は 2001 年 4 月号のフェラーリ 360 スパイダーの記事である。

特に P52 の 「ユーリイカ」 という段。

ハラハラと小雪が舞い降りる悪コンディションの箱根ターンパイクを、
360 スパイダーをオープン状態にして、
各ギアでレブリミットの 8500rpm までギンギンにエンジンをぶん回し駆けめぐり、
そして 「フェラーリの V8 には絶対的な価値がある!」 と一人ドライバースシートで叫んでしまうのだ。

普通じゃない。

これまでたくさんの自動車に関する記事やレポートを読んできたけれど、
こんな痛快な記事は久々に読んだような気がする。

後続の撮影部隊をぶっちぎって、
やや理性の薄れたスズキさんがフェラーリと共にターンパイクの駐車場でたたずんでいるとき、

「ああ、360 フェラーリ!」

そう口にする彼を現実にボクの頭の中で想像してみた。

目を細めながらフェラーリのエロチックなボディを舐めるように眺めるスズキさんが頭の中に浮かんできて、
ボクは興奮して思わず後ろへのけぞってしまった。

しけた線香花火のような話題が多い今の日本だけれど、
その中にあってスズキさんは一人で打ち上げ花火をドッカンドッカン打ち上げているのだ。

そんなのを見ているとなんだかこちらまで元気が出るではないか。

上海の街角を
「start your EIGINE!!」
などと口ずさみながら駆けている青年を見かけましたら、
それはボクです。

鈴木正文氏。
是非一度お会いしたいお人である。